芙蓉会病院

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お酒に関するコラム「第4回 当院でのアルコール依存症治療について」

身近なお酒について知ってみませんか?
全6回で「お酒に関するコラム」をお届けします。今回は第4回/6回です。

 

第4回 当院でのアルコール依存症治療について

今回は、当院で実施しているアルコール依存症治療プログラムをご紹介します。

現在は週3回、プログラムを行っています。
月曜日:勉強会
・依存症だけではなく、薬のことや食事のこと、ストレスへの対処方法や退院後の生活について考える講義があります。また、これまでの自身の生活を振り返る時間も設けています。

水曜日:運動プログラム
・ソフトバレーや卓球、ゲードボール、ヨガなど様々な運動を行い、体力作りや仲間との交流を図っています。

金曜日:集団精神療法
・お酒に関するテーマに限らず、生活や季節にまつわるテーマなどもあります。毎週テーマに沿った内容について色々なお話をしています。また、季節の行事として、七夕に短冊を作ったり、酒なし忘年会なども行っています。

このプログラムで大切なことは「生活の見直し」であり、それがいわば「治療」だと私たちは考えています。
私たちが考える生活の見直しとは、次の3点です。
①新しい趣味や生活習慣を身につけること
②ストレス発散方法を身につけること
③コミュニケーションの方法を知ること

例えば、
「お酒飲みたいな・・・」
「何もすることがなくて暇だな~。少し飲んじゃおうかな?」
「あ~イライラする!」
こんな気持ちになったとき、どうしますか?
今まではお酒を飲むことで解消できたかもしれませんが、それでは今までの生活と何も変わりません。
ですが、自分が飲酒欲求を感じたときにどうやって対処すればいいかを知っていれば、飲酒せずに過ごせるかもしれません。
それぞれの対処方法を考えるための気付きや学びにつながり、退院後の新しい生活をスタートしてほしいという思いで、スタッフ一同プログラムに取り組んでいます。

 

◆執筆者◆
佐々木 成美(ささきなるみ)
芙蓉会病院地域医療連携室 精神保健福祉士

2024.3.27

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