芙蓉会病院

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お酒に関するコラム「第5回 依存症の方を支えるために必要なこと」

身近なお酒について知ってみませんか?
全6回で「お酒に関するコラム」をお届けします。今回は第5回/6回です。

 

第5回 依存症の方を支えるために必要なこと

これまでお酒が引き起こす様々な病気、当院での治療方法についてお伝えしてきました。

ではお酒で悩んでいる方をどう支えていけば良いか。
患者さん一人で回復に向かうことは非常に難しいと私たちは考えています。
患者さんの意識も大事ですが、周りの方の支えがあってこそ、回復に向かえます。

周りの支える方々に、まずしてほしいことは「患者さんの思いを認めること」
「えっ、お酒を飲むことも認めるの」と思った方もいらっしゃると思います。
私たち医療スタッフもあくまで最終目標は「断酒」です。
しかし、ハードルが高いと挫折(再飲酒)しやすく、ストレスの反動から以前よりも酒量や頻度が増える可能性があります。
そのため、節酒から始めて、減らしていっても難しければ、やはり断酒しかない、と認識してもらえる状況をつくっていくことで本人の意識を変えていく必要があると思っています。
断酒でも節酒でも同様ですが、飲みたい、酒量が増えそうなタイミングなどで、できる予防策を準備しておくことが大切だと考えています。

患者さんがお酒を飲むのには理由があります。
その理由を作らないような状況にできれば飲酒する頻度や回数も減少すると私たちは考えます。

周りで支えてきた方は「これまでも頑張ってきたのにさらに頑張れと言うの」と思うかもしれません。
しかし、そうではありません。無理をする必要はないです。
ただ、これまでの関わり方や方法は効果がなかったので、見直しましょうということです。
話し方や関わり方など、ちょっとしたことを工夫するだけで、患者さんに変化が見られたり、本人のお酒に対する意識が変わることもあります。

その方法を当院で月1回開催している「太陽の会(家族会)」でみなさんと一緒にスタッフも考えています。
当院に通院歴のない方は「アルコール相談窓口」での相談も受け付けています。
ぜひ、お気軽にご相談ください。

次回第6回は、当院の断酒補助会「HALT」メンバーさんの声をお届けします。

(つづく)

 

◆執筆者◆
橋本 一樹(はしもと かずき)
芙蓉会病院地域医療連携室 精神保健福祉士

2024.4.10

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